障害年金請求は初診日が最も重要です。

障害年金を請求しようと思うのは、病気やケガの状態が悪いと感じた時でしょう。障害年金を請求するときに最も重要なことは初診日がいつなのか?ということです。障害の状態が非常に重かったとしても、初診日がわからなければ、残念ながら障害年金の受給は困難です。今の状態が悪いのになぜ障害年金がもらえないの?なぜ初診日がわからないと障害年金の請求ができないの?これらの疑問について、初診日が重要な理由をご説明いたします。
目次
障害年金の初診日が重要な理由
重要な理由を3点あげました。それぞれについてみていきます。
その1:初診日にどの年金制度であったのか。
国民年金?
厚生年金?
共済年金?
初診日に時に加入している年金制度に障害年金を請求することになります。
どの制度に障害年金請求をするのか?
初診日がわからないと請求先がわからず請求ができません。
初診日には年金制度に加入していない!
時々、年金加入していないけど請求はできるか?という相談をうけます。
昭和61年3月までは、加入していないということもありますが、
昭和61年4月からは、日本国内に住んでいる場合、
20歳から60歳までは、必ず何らかの年金制度に加入しています。
厚生年金でもない、共済年金でもない、
という場合は国民年金ということです。
会社を退職してからは年金に加入していないよ!
という方の場合は、国民年金加入者となります。
加入の手続きをしていない場合は、お住まいの役所にて
国民年金加入の手続き(国民年金第1号)をしてください。
配偶者が厚生年金に加入していて、扶養に入る場合は、
配偶者の勤務先に国民年金第3号の手続きをしてもらいます。
国民年金加入後、再就職をして厚生年金に再び加入した場合は、
国民年金から厚生年金に変更されますのでご自分での手続きは不要です。
共済年金も同様です。
このように20歳から60歳までは、必ず何らかの年金加入者です。
請求先がない。ということはありません。
では、20歳前や60歳以後は?
20歳前や60歳以後でもお勤めされて、厚生年金や共済年金加入している場合は
それぞれの加入制度ということになります。
加入がない場合は国民年金制度にて請求です。
その2:初診日の前日で保険料納付要件を確認
年金制度は将来のために保険料を納めています。
障害年金は障害を負った場合の年金ですが、
それまでに、どれだけの保険料を納付しているか?
障害年金を請求するためには、この保険料納付要件を
クリアしなければ請求はできません。
その保険料の納付要件確認も初診日の前日にておこないます。
そのため、初診日が確認できないと納付要件の確認もできない。
初診日が重要な理由、2つ目です。
その3:障害認定日を確認するための起算日になる
障害認定日とは、文字通り障害の状態にあるかを認定する日です。
通常、障害認定日は初診日から1年6か月を経過した日です。
初診日は障害認定日を確認するための起算日になります。
ある病気で症状は非常に重く、ほとんど床に臥せた状態であったため、
障害年金請求をしようと思った・・・
この場合、状態は悪いけれど初診日から1年6か月経過しているのだろうか?
何年も前からこの状態なのか?、つい最近なのか?
初診日を確認しなければ、障害認定日が経過しているか判断ができません。
初診日が重要な理由、3つ目です。
※1年6か月を経過しなくても障害認定日となる例外もあります。
詳しくは別の機会にご説明いたします。
まとめ
初診日が重要な理由を3点あげました。
①請求先の年金制度を確認するため
②保険料の納付要件を確認するため
③障害認定日の起算日を確認するため
障害年金の請求を考えたときに、最初に確認するのは初診日がいつか?
最も重要な確認事項です。
初診日が確認できたら、上記の3点も確認できて、
障害年金の請求へとなります。
症状が非常に重く、誰がみても障害年金を受給できる!
でも初診日がわからない・・・
こうなると、障害年金請求はできません。
次回は、障害年金請求での初診日について
具体的にみていきたいと思います。